イベントが終わってから暫く経ちますが、念願の一冊を入手出来たのでその喜びを綴ってみたいと思います。
本書は、たん(@tangented_)さんのC93イラスト集です。
たんさんにはC92出展の拙著、「菫色の暁」の表紙・挿絵をお願いしました。そのお力あって、同書はほぼ完売となりました。
本書でも、テーマとして取り組まれている「少女」の魅力を存分に堪能することができます。
おもいでは、つくるもの。
ページを繰ると、さまざまなシチュエーション、構図の制服少女達のイラスト、計22点が大判の紙面いっぱいに飛び込んできます。
時に清純、時に無垢。物憂げに沈んだり、喜びを弾けさせたり。
余計なものは一切なく、それぞれのシーンを心ゆくまで堪能できます。
その後で、「あとがき」の解説。タイトルまでここで明かされるストイックぶり。
ただ純粋に絵を感じてから、「あとがき」のコメントでイメージを膨らませて二度楽しむ。
そのシチュエーションが自分の中で「かたち」になったとき、読者だけの「おもいで」がそこに立ち現れるのだと思います。
ひたすらに純粋な「魅力」。
いずれも見応えのあるイラストですが、私が一番惹かれているのは、キュートでありながら、下着の一片も見せることなく、それでいてしっかりと「色気」を感じさせてくれるところです。
腋を見せるためだけに袖を千切ってみたり、胸元太股ほり出してみたりといった安易な扇情によらずとも、胸を打つような魅力は出せるのだということを一点一点が証明してくれています。
いずれ劣らぬイラスト揃いですが、個人的には
- 「はじめまして」の清純さ
- 「行かないで」のシチュエーション
- 「靴下」の物憂げな表情
- 「こんなにとれたよ」の笑顔
……が特にお気に入りです。
機会があればぜひ手に入れて、甘酸っぱい自分だけの「おもいで」を思い描いて頂きたい。そんな一冊でした。
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