PCパーツの中でもこだわり比率の大きいPCケース。
しかし安いに越したことはない。
というわけで価格比較サイトなどを探すと、図抜けて安いのがドスパラ限定商品の3,980円(税込)ケース。
ENERMAXのページにもラインナップされています。
果たして使い物になるのか、実際にPCを組んで確かめてみました。
組み込み部品スペック
- M/B
- Z170A XPOWER GAMING TITANIUM EDITION(ATX)
- CPU
- i7-6700K+Scythe 虎徹
- RAM
- G.SKILL F4-2666C15D-16GV(8GBx2)
- VGA
- Palit GeForce GTX1080 8GB GameRock Premium Edition
- SSD
- Samsung 970 EVO(500GB)
- HDD
- SEAGATE 2TB
- PSU
- Seasonic PRIME ULTRA 750 Titanium SSR-750TR(750W)
2016年に組んだ私のPCからのドミノ移植です。M/BとCPUが供出されています。
VGAはちょうど中古で出物があったのでそこから。1070Tiの値段で1080のOC版が手に入りました。
システムドライブの他にデータストレージ(NASからのドミノ移植)も備え、現在でも一線で使える構成になっています。
光学ドライブはUSB外付けのものがあるので不要、とのことで搭載していません。
インプレッション
箱から出して持ったときの第一印象「軽っ!」
手触りは紛れもなくスチールなのですが、アルミケースかと思うくらい軽いです。
パネルを開けてみて納得。「薄っ!」
とにかく部材の板厚が薄い。また、昨今のトレンドに従って裏配線ができるよう開口部があちこちにあるため、期せずしてさらに重量が減っています。
そして「安っ!」
これは各部の造りを見て。とにかくコストダウンの痕跡が随所に見られます。
スイッチ、オーディオ端子、USBポートは天面にありますが、接続ケーブルがストレートに基盤の裏側に出ているため、上段の5インチベイに何かを積んだら干渉するような気がしてなりません。また、ケーブルが硬く取り回ししにくいのも面倒です。蓋がキャップ式なのはまあ好き好き。使用しない人は嵌め殺しで問題なかろうし、頻繁に使う人は取ってしまえば良いし。あとリセットスイッチは指では押せないタイプです。使いにくい分、誤作動の可能性はあまりないでしょう。
HDDを搭載するシャドウベイは二基、ビスレスのレール式。フロントファンの直後にあり、冷却には文句なしの位置です。
組み込みの実際
一言で言えば「パズルゲーム」です。結線と組み込みの順番を間違えると面倒なことになります。
特に注意したいのが、
- M/Bの補助電源
- 電源ユニット
でしょうか。電源ユニットを入れるための開口部がギリギリの大きさなので入れ辛いこと、モジュラー式であっても組み込み後に着脱する余裕がほぼないという点には注意が必要です。
大型パーツも入りそうなクリアランスが謳われていますが、ケーブルの取り回しが楽だとは一言も書いていないことに留意してください。
クリアランスで注意すべき点は、長さよりも高さです。
確かに285mmという大型のビデオカードも搭載できましたが、スロットより幅広の基盤、さらに補助電源コネクタまで接続すると、かなりギリギリです。
また、CPUクーラーのクリアランスを152mmと謳ってますが、虎徹は干渉しました(まぁ、虎徹の高さは160mmなので仕方ないのですが)。ほんの僅か、トッププレートから飛び出したリベットの頭程度ですがサイドパネルに接触します。が、なんとか無理矢理閉じられたのでよしとします。
高さが増しやすいサイドフロー型CPUクーラーは要注意といえるでしょう。
組み込みを終えて
アピールに嘘は書いてないが、とにかく余裕がないケースです。
裏配線ができるとはいえ、スペースが非常に狭いため、ケーブルレイアウトがかなりの難事。
はっきり言うなら、マザーボード上で全部完結させるのがベストです。
オープンベイやシャドウベイを埋め切るつもりなら、もっと余裕のあるケースを勧めたいところ。
また、組みっぱなしならあまり気になりませんが、ケーブル取り回しの面倒さに起因する作業性の低さから、頻繁に機器構成を変える人にはあまり勧められません。
結論
というわけで、
- 多少の安っぽさには目を瞑れる
- 基本的に構成を変えない
- オンボードデバイスでほぼ構成が完結する
……あたりの条件を満たしており、割り切りのできる人には悪くない選択であるといえます。
安っぽいとはいっても構造は最近のトレンドを汲んでおり、エアフローは及第点ですし、デバイスベイも「一応は」使えます(全部埋めたら面倒ですが)。
激安PC向けといえばそうかもしれませんが、正直自作PCは安さを追求するには端から不向きです。ケースで浮いた金などOS代にもならないので、メーカーの激安PCには普通太刀打ち出来ません。
となると、余剰部品を使ったセカンドマシンのでっち上げに使うのが最適、といったところではないでしょうか。