物欲直撃
PDAを手にしたことのある人間なら興味を惹かずにはいられないモノが発表されました。
もちろん、DD、TT、W-ZERO3という一連のWILLCOM SIM STYLEコンセプト商品群のことです。今年中には出ないと思っていただけに、新型AirH`Phoneに傾きかけていた私にとっては嬉しいサプライズ。
これらは、PHSのコア部分をカード型のモジュール(W-SIM)にして着脱可能としたことにより、音声通話やデータ通信といった「機能」の部分と、実際に機能をユーザに提供するマンマシンインターフェースを分離できるのが最大の特長。
これにより、
- W-SIMの差し替えだけで好きな端末を選んで使える
- 端末と通信機能が分離されるため、端末の開発にあたって面倒な手続きや承認を大幅に減らせる
私なんかは、これ(発表当時はジャケットフォンなどと仮称されていた)こそが移動体通信機器の本質を捉えたコンセプトだと興奮したものです。むしろこちらの方が本来あるべき姿だろうとも。
一般の関心もあるようで、TVのニュース番組でも取り上げられていましたが「MSの新OS搭載の」「超高機能ケータイ」という捉え方しか出来ていないのには失笑。
さて、ひとしきり眺めてみて、これを買うかどうか。PDAとしてだけでなく、自分の移動体通信環境の再編にも関わる話なので、ちょっと考え込みます。
PDAやノートPCの場合、何を犠牲にして何を得るのかという取捨選択が非常に大事で、それは自身の利用コンセプトの明確化が必要であることを意味するわけですが、私はこれが非常にヘタ。
結果、何でも出来るような総花的重装備PDAに流れがちなんですが、高機能に振ってあるだけあり、一応妥協できる範囲にあると思います。
miniSDはSDかCFスロットにして貰いたかったし、Bluetoothも内臓しておいて貰いたかったところですが、仕方ないか。
キーボードはそれなり。ローマ字入力が大っっ嫌いな私にはどのみち茨の道です。そもそも私には、日本語をいちいち脳内でローマ字に変換してから打ち込んでまた変換という無駄さ加減がどうしても理解できないのですが。
……すみません。本当はローマ字が解らないんです。ごめんなさい。昔学校で女子が小さい紙にローマ字で手紙書いてるの見ましたが、下手な外国語よりよほど難解でした。新手の暗号か何かかと。
さて、PDAはともかく懸案はデータ通信の方で、現行のラインナップでは現在の移動体通信環境(VN-201)をリプレースできない。
特にデータ通信用アダプタのDDがUSB接続ってのはいただけません。SDIOかCF型のアダプタにして貰わないと移動中のノートPCでは不便だし、PDAでは接続すら出来ない。せめてBluetoothに対応していればまだやりようもあるのですが。
ただ、W-SIMのCF型アダプタは絶対に要望が多いはずなのでいずれは出るだろうし、それに後からW-SIM挿せばいいだけ。ならば先に買っておいて損はない、とも言えます。ノートPCでの移動体通信にしても、開き直ってZERO3に集約してもいいかも。移動中のブラウズとメールだけならPDAに移行してできないこともないし、VPNやVNCは元々AirH`と相性が悪くて使い物にならないし。
あと、音声とデータの使い分けのためにTTを買うかは微妙なところ。限定販売で買えるか怪しい上に音声端末で\25,000というのはちょっと躊躇します。
というわけで、ZERO3買うか買わないかといえば、多分買います。買えるなら。この死にかけの633Sの代わりに!
むしろ一番の問題は、そもそも買えるのかというその一点なのではなかろうか(笑)