ウラシマなGUN整備記(2)
日曜に買ってきた工具を使って整備の続き。
メカBOXの問題のひとつに、そのガタの大きさがあります。何せ、両側を合わせた状態で捻るような力を加えると、コンマ何ミリというオーダーで噛み合わせがズレます。何らかの方法で固定してやらないと、調整も何もあったもんではありません。
しかし、メカBOXの要所を締めて固定するビスは、その大半がタッピングビス(ビスがタップを兼ねていて、材料に自らネジ山を切りつつ留まるネジ)になっています。しかしこのタッピングビス、ピッチが粗くて締め付ける力がイマイチ弱い上に、締めたり緩めたりを繰り返すとバカになる(締まらなくなる)という致命的な欠点があります。
分解を繰り返さないなら必要十分ですし、製造時の工程が減るでしょうから、メーカーにとってはタッピングビスの採用は決して悪いことではないのですが、自分で整備するには不安要素であることには違いありません。
というわけで、タッピングビス用の孔について、M3のタップで雌ネジを切り直します。材料が弱いので問題になることはほとんどありませんが、それでも基本に忠実に、少々の切削油を垂らした上、半回転進めては戻すのを忘れずに。
ネジを切り終わったら、M3のビス(今回はステンレスのなべネジ)でケースを仮組みしてみます。素通しではないのであまり意味はありませんが、反対側には一応ナットも付けてあります(AUG以外では、ナットがやビスが組み立ての障害になる可能性があるので注意)。
ビスの強化により、要所にきっちりテンションがかかるようになったことで多少剛性が上がりました。少なくとも、手で少々力をかけたくらいでズレたりすることはありません。また、トルクスドライバのような特殊なビットを使う必要もなくなったので作業性が上がり、雌ネジの耐久力が向上したことでケースの開閉も気兼ねなく行えるようになっています。
本日の最後に、ブッシュ(軸受け)を取り付けておきます。ハイサイクル仕様ではベアリング軸受けが多用されますが、今回採用するのは金属製のメタルブッシュです。電動ガンの場合はピストンとギアが解放と衝突を繰り返すという構造上、軸に強い衝撃がかかるので、何となくベアリング軸受けを入れただけだと耐久力不足でベアリングの方が壊れることがあります(それを嫌って、一部ギアの軸受けを純正のプラ軸受けにすることで緩衝を図る例もあります)。今回は耐久力重視で金属ブッシュを選びました。
ブッシュはエポキシ接着剤を塗ってからプラハンマーでメカBOXに打ち込み、固定します。