悪魔的カレー製造
AmazonからDMCの2巻が届いたので、気合を入れてカレーを作ることに大決定。
ちなみに、いつも大体「鍋一杯」を目安に作っているので、レシピはない。
まず、肉の下ごしらえ。「SATSUGAIセヨ!SATSUGAIセヨ!」とハミングしながら、ブロックの牛モモ肉を親の仇だと思ってフォークで滅多突き。しかる後にちょっと大きめに切り分ける。やはり、ビーフカレーは肉がデカい方がいい。
肉を柔らかくするにはパイナップルやパパイヤに漬けると酵素が効いて柔らかくなるというが、そのためだけに買ってくるにはちと高価いし、シロップ漬けの缶詰では意味がない。そこで、実験。
マイタケ。これにもエンドペプチターゼとかいう酵素が入っているし、スーパーで100円出せば手に入る。そこで、マイタケ一パックをミキサーにぶち込んで粉砕する。ついでに悪魔の血の赤ワインを足してペースト状に仕上げると、切り分けた肉と混ぜ合わせて漬ける。
その間に玉葱をスラッシュキラー。実家からちょろまかしてきた大型タマネギ5個を微塵切り。ボウル2杯を超える量になるので、一度には処理できない。まずは半分刻んだら炒め鍋でバター炒めにし、残る半分を刻みながら炒め続ける。残り半分を刻み終わったら最初の半分は鍋に移して弱火で炒め続けつつ、残りの半分をまた炒め、最後に合わせる頃にはその嵩は半分以下となる。飴色を通り越してタマネギの粒が形を失い始めるくらいまで炒めるので、一時間は優にかかるが焦ってはならない。
鍋でタマネギ炒めの仕上げをしつつ、人参を切る。今回のは尖っているので、先っぽは輪切り、途中から半分に割って半月切り、根元の太い所は銀杏切りにして大きさを合わせる。今日は気合を入れているので全部面取りする。これまた時間がかかる。
ここまで来ると肉もいい具合に漬かっている。余分なマイタケペーストを落としつつ取り出して塩コショウとニンニクを揉み込み、軽く小麦粉を付けたらバターで焼き、返しながら各面をきっちり焼き固める。
タマネギを炒めていた鍋に水を少々入れ、底をかき回して焦げ付いていないことを確認してから肉を入れて水を張る。沸騰するまでの間に、ニンジンをオリーブオイルで軽くソテーしてからこれも鍋に。沸騰してアクを取ったら、ブーケガルニ……は今回近所で入手できなかったのでローレルリーブをぶち込んで蓋をする。この鍋は実は圧力鍋なので、蓋をして強火にし、蒸気を発生させて中を地獄の釜にしてくれるわ。
私はカレーにジャガイモは不可欠と考えるタイプだが、ジャガイモを入れると極端に日持ちしなくなるので鍋には入れない。別に茹でておいて、食べる直前に合わせるようにしている。というわけで、圧力鍋がズコズコ言ってる間に今回食べる分だけジャガイモを剥き、これまた面取りして茹でておく。
続いてルウの準備。普段使っているのは市販の箱入り固形ルウで、その時一番安いものを買っておく。銘柄にはあまり拘らないが、甘ったるいのは嫌なのでバーモントカレーだけは避けている。これを二種類混ぜて使う。所要量は大箱一個強。今回は箱一つに生協で親が買ってきたフレーク状のルウを混ぜる。溶かす時に余りかき回して具を潰したくないので、事前に熱湯を加えて練っておく。
圧力鍋で20分ぱかり煮込んだら火を止め、余熱でさらに20分。蓋を開けたらルウを溶き入れる。大体、ルウが足りなくて途中で足してしまう。濃いのが好きなのだ。
最後に、片手鍋に食べる分だけ移し、茹でておいたジャガイモと合わせて最後の仕上げ。多少火勢を強めて鍋の縁で軽く焦がし、香ばしさを出しながら粘度を確かめる。完成。
かくして完成した悪魔的カレーはグロテスク美食家悶絶な出来であり、口喧しい親戚の伯母はんも一撃で沈黙。野菜ゴロゴロで食べ応えがあり、コクも申し分なし。特に今回は肉の柔らかさが特筆モノ。実験成功。ステーキの時もこれで行こうかしらん。
カレー一つに三時間かかるというのはさすがに参るが、このくらいしないと旨いカレーは喰えないのである。やはり休日でもないとできない。
鍋一杯作ったので、これで当分カレーには困らないぞ。保存のために小分けにするという最後の面倒が残っているが。
Comments
冬の休日は煮込みモノを仕込むに限りますな。
もう冬かぁ。まだ晩秋と言い逃れてみたいけど、煮込み料理が恋しくなったら冬というのも風情ですかな。
この手の煮込みは、手間と暇さえ惜しまなければ私のよーなヘタクソでも一定レベルの味には仕上がってくれるのが有難いです。
姉妹品にはビーフシチューもあるので、今度やってみよう。