異文化こみゅにけーしょん
…というわけでMacBookなんぞ買ってきてしまってからこの方、色々試行錯誤中。
何でそんなもん買ってきたのよ?と云われるとまぁ色々…(プイス)
延ばしに延ばしてきたノートPCの買い換えのタイミングに今回の新機種がハマったから、というのが理由としては一番大きい。あるいはそうであることを予見してこの時期まで更新を見送っていたともいえる。
仕事場のセキュリティレベルの変化やWebサービスの発達から「何でもサブノートに詰め込んで移動」というスタイルの有効性が薄れたため、値の張る高級サブノートに固執する必要があまりなくなった。出先でのちょっとした作業であれば今年ブレイクしたnetbookレベルで充分であり、作業以前のチェック程度であればiPhoneでも事足りる。となると、主用端末に極端な物理サイズの縛りを入れる必要性はない。…とはいえ、最近は長距離の拠点間移動があり、デスクトップや可搬性が極端に低いDTR(DeskTopReplace)型の重量級ノートでも困る。というわけで、結局今回の端末選びの要件は自分でも意外ながら「普通のノートPC」になったワケだ。
こうした視点で見てみると、メーカーの戦略的意図のゆえか、モデルチェンジの恩恵が最も大きかった今月発表のMacBook二機種はかなり有力な選択肢だった。焦点は、CPUクロック差とバックライトキーボードに差額36000円分の価値があるかどうかに絞られる(HDD容量の差は載せ替えを考えれば問題にならない)。しばし考え込む程度の差ではあるがアップグレードは効かないし、最初からParallelsの運用を想定していたので、ここでケチっても仕方ないと上位モデルを選んだ。
…といえば多少はモノを考えているようにも見えるが、実は今回、Windowsノートはあまり真剣に検討しなかった。尖ったユーザーの多いサブノートや企業・官庁向けのDTR機には今でもXPのオプションがあるが、「普通のノート」ではVistaばかり。Windows7がVistaの改良版になる以上、いつかはVista系列も触る羽目になるとは思うものの、登場時に焼き付いた「鬱陶しく無駄だらけ。しかも高価」というイメージだけはどうにも払拭できない。これでプリインストールてんこ盛りのメーカー製ノート?ご冗談でしょう。…という脳内シミュレーションだけで終了。それならbootcamp/parallelsで綺麗なXP環境作るわい、と。
さて、実際に使用してみて一週間ほど。ただし、環境構築は思うように進んでいない。その辺のトラブルは別記事にしておくとして、ここではインプレッションのみ記す。
- ボディ
- 筐体の出来は流石というべきか。綺麗に作ってあるがデザイン倒れでなく実用性があり、無駄がない。ここは素直に褒めて良いところだと思う。重量はそれなりにあるがまぁ許容範囲内。可動部分がほとんどなくガタツキも感じられないため、感触はかなり良い。
- キーボード
- 最初に触れた時は「スルギュ」といったキートップの感触と多少ペナペナしたタッチで「大丈夫かよ」と思ったが、いざ打ち始めてみるとほとんど問題なかった。意外とキーアサインに戸惑うこともなくカナ打ち日本語入力が実現できている。標準装備のFEPはIMEより格段に使いやすく、単体では問題を感じない。ただ、辞書統合の都合上(登録しとかないと自分の名前も変換できないのだが、あっちこっちで登録して回るのも疲れた)、ATOKへの切り替えはやむを得ない。バックライトはイロモノかと思ったら意外と実用性があった。悪くない。
- トラックパッド
- ボタンを廃して大型化、マルチタッチによって操作法を拡張している新型トラックパッド。iPhoneである程度慣れたせいか、直感的に利用できるのは驚き。操作性は全般的に良好。ただ、パッドそのものをボタンにしてしまったという構造上、ドラッグ&ドロップという動作には激しく不向き。ドラッグしたまま長距離を移動させるのはそのままでは無理で、タップによるクリックとドラッグ維持を有効にするしかない。タッチパッド操作自体にアレルギーはないのだが、タップだけは誤動作の元で諸悪の根源だと思っていたので、これを強制されるのはいささか不本意。慣れればなんとかなるのだろうか。
- ディスプレイ
- バックライトがLED化されてるので蛍光管ほど寿命に神経質にならなくてもいいのは嬉しいところ。輝度はかなり高いが、暗くすると映り込みが気になるのでまあこんなものかと思う。ガラスカバーは賛否あると思うが、液晶面には必ずフィルムを貼るタイプの私としては手間がなくて有り難い。解像度はやや変則的な気もするが、表示性能に不満は感じない。
- 熱
- 高負荷を連続してないのと、夏ではないので限界が見えていないが、現状で問題は確認していない。普段触る範囲にホットスポットらしいものも感じない。
- 騒音
- 通常はほとんど気にならないレベルだが、スロットローディングのスーパードライブだけはディスクの出し入れ時に豪快なメカ音を発する。
MacOSの操作自体にはそれほど困っていない。何だかんだ言ってもインターフェースは良く出来ているし、WindowsやLinuxの経験からでも推測は効く。ただ、機能をあまり把握してないので、直感で片付かず「これやるにはどーすんのよ」と考え込み出すと調べ物タイムになってしまうのは仕方のないところ。要は慣れだ。
今回の目玉にして、いの一番に構築したBootCamp/Parallels環境は「ついにここまで来たか」と感慨を抱くことしきり。3Dゲームや動画のエンコードでもしない限りはParallelsのCoherenceモードで充分仕事ができそう。いよいよ腰を据えてWindowsアプリを集中して使うならBootCampから再起動すればいい。WindowsそのもののバックアップはWinCloneでパーティション丸ごと取れるし、MacFUSE+NTFS-3GでNTFSパーティションの読み書きもできる。OS間の横断とリソースの選択/集中がかなりのレベルで自在に行えるわけで、存分に良いとこ取りが可能だ。素晴らしい。
こうやって弄くり回してみてしみじみ思ったのは、「とうとうMacが俺様に追いつきおったわい」ということ。客のワガママと呼ばば呼べ。しかし、今のような進化ではなく、少しばかりデザインがクールでも動作不安定でコストパフォーマンス激悪、カルトじみた信者多数というシロモノのままだったら、私は絶対に見向きもしていない。
純粋に実用品として「買ったるわい」と私に思わせたのだから、まずは見事。そう言っていいと思う。