Apr.20, 2015

PTS MAGPUL PDR-C(実射編)

[GUNと鯖芸]

さて、それでは箱出し状態での実射性能を見ていこう。

このためにわざわざ弾速計測器まで購入したのだ。

LaylaxのBb.Checker

購入したのはLaylaxのBb.Checker。「銃刀法規格」の表記が物々しいが、購入の理由は「これしか売ってなかったから」といういささか消極的なものだ。売れ筋と思われるXCORTECH X3200はどこも売り切れで、無理してあやしげな処に注文すると偽物を掴まされそうな気がしたので妥協した結果である。

センサーユニットを銃口にネジ込んで計測。そのままではレシーバーに干渉するので、40mmのアウターバレルエクステンションを噛ませている。

製品としての出来はかっちりしており、センサー部をサプレッサーのように銃口のネジ部に取り付けて使用する。正逆変換アダプタが付いているので、正逆問わず14mmのネジが切られている限りにおいては、確実に取り付けが出来るのが長所。計測は電源を入れ(あるいはリセットして)射撃するだけの簡単操作。

ただ、問題がひとつ。

初速の表示がメートル止まりなのである。

銃刀法的には1Jを超えているかどうかが判れば用は足りるのだろうが、整備の成果を測るにはせめて少数点一桁くらいは出してくれないとデータとして粗すぎる。

頭を抱えたところで一計を案じた。

ジュール値は3桁表示されるのだから、こっちから逆算すればいいのだ。

運動エネルギーの算出式

運動エネルギー[J]=初速[m/s]^2×弾重量[kg]/2

を展開して、弾重量を0.2gとすると、

初速[m/s]=sqrt(運動エネルギー[J])×100

…となる。

そうして計測したデータが次の通り。

PTS PDR-C
No.Jm/s
10.994.9
20.8692.7
30.8692.7
40.994.9
50.8692.7
60.8692.7
70.994.9
80.8692.7
90.7586.6
100.8491.7
フルオートで射撃レートの計測。
付属の検査書。

1J規制はクリアしているが、付属の検査書と比べるとやや高めの値が出ている。

また、何発か計測不能な例があった。

射撃レートの計測はリセットしてフルオート射撃するだけ。

13発/secというのは、電動ガンの平均値である15発/secと比べると少々遅い。特別ハイトルク仕様だったり低回転のモーターを使っているということもないだろうから、何かサイクルを低下させるような不具合が内包されている可能性が疑われる。

比較のため、主にインドアで使っていたP90のデータも計測してみる。

MARUI P90
No.Jm/s
10.7385.4
20.6882.5
30.7284.9
40.7284.9
50.7284.9
60.7284.9
70.6882.5
80.6781.9
90.6882.5
100.6882.5

インドア用ということで元々パワーは落とし気味にしていたのだが、年単位の時間放っておいたのでさらにパワーダウンしている感じ。射撃レートは16発/sec。分解整備してグリスアップし直せばもう少しマシになるだろうか。

タペットプレート周りに問題がある可能性が高い事を考えるとあまり気は進まなかったが、とにもかくにも実射性能は計測できた。

次は分解して各部を詳しく見ていこう。

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